モッツアレラチーズ2 佰参拾

栗の木ではヤイロチョウのような色とりどりの鳥が忙しく毛繕いをしている。大洋荷役作業株式会社。それが僕の今勤めている会社である。母の用意してくれたレタス中心の朝食を済まし、軽快車に跨り仕事に出かける。真新しい一文字のハンドルの軽快車。この自転車は天神橋近くにある自転車屋の「市川」で買った。ママチャリとは進み方が違う。藤色のジャージー上下を着ての通勤である。大橋通りから天神橋を渡り、高見を抜けて桟橋に出る。桟橋から入江沿いに東へ下っていくと日本セメント土佐工場の煙突やセメント輸送装置が目に入って来る。東門から入り口のところに自転車置き場がある。自転車を置き、荷台に括りつけてある弁当の入った手提げを取る。工場内を歩き、正門の前にある事務所で事務員の坂本さんに挨拶をしてタイムレコーダーを押した。大洋荷役作業の詰め所は工場のセメント積み込み場の敷地内の東の端にあった。詰め所に入るとパッカーマンの溝渕君が先に来て着替えをしていた。挨拶をして、僕もうんこ色の作業着に着替えた。二人でセメントの積み込み場の方へ歩いく。西川さんがどこからともなく現れ、溝渕君はパッキングの用意をするために階段を上った。西川さんと話をしながら積み込み台の前に居ると横田さんがフォークリフトに乗って積み込み台の前に現れた。横田さんが班長として積み込み場の仕事を取り仕切っている。溝渕君が建屋の3階にあるパッキングの機械装置を操ってセメンを詰め込んだ袋を階下にネットコンベヤーや金属滑り台を通して流す。僕と西川さんの2人が積み込み場に入って来るトラックの荷台に袋を積み込む。今日はもう積み込み台の前に「高販」の和田さんの4トントラックがすでに入っている。「高販」は高知のセメント販売の会社である。西川さんがトラックの荷台に降り、電気仕掛けで「シューター」を下に降ろした。「シューター」とは金属滑り台の1階に降りてきている部分を言う。和田さんはセメントが流れてくる間にちべたい缶コーヒーを買ってきて僕と西川さんに手渡し、コーヒーを飲んだ。和田さんの出荷伝票を見ると普通セメント100袋となっていた。積み込み方はまだ完全には覚えていない。積み荷はあまり高くならないように積み込む。120袋だと5×4×5などとできる。最初の積み込む位置決めはまだ西川さんにしてもらっている。和田さんの積み込みが終わってからも午前中7台ほどトラックが入ってきた。ほとんど4トン車と2トン車であるが時々はトレーラーで何百袋も積み込むこともある。セメントの種類は普通、早強、高炉の3種類で日本セメントの他に大阪セメントと宇部セメントの袋も出している。日本セメントの袋は前の名残かアサノセメントと印字してある。昼は詰め所で運転手の三浦さんと西川さん、溝渕君と一緒に4人で弁当を食べた。午後は1トンの袋が10本でた他、10台以上のトラックが来て午前午後で都合1400袋のセメント袋を出した。今日は残業もなく5:00で仕事が終わった。溝渕君が「EVE]というスクーターで帰って行ったのを見送ってから、自転車に乗って東門を出た。そして、5:30には自宅に着いていた。自転車を置き、玄関を入って食堂に入ると父がテレビにくぎ付けになっていた。昇華学会破門のニュースだった。昇華学会が宗門である日蓮法華宗の御法主上人猊下から破門を言い渡されたのが騒動の原因らしい。テレビでは北九州のお寺のライブ放送が映し出されていた。お寺の廊下を摺り足で急ぐ御僧侶の姿。昇華学会の会員が殴り込みをかけたらしい。父が「これで昇華学会とは関係のうなった!」と呟いた。

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