モッツアレラチーズ2 佰弐拾陸

栗の木にはシジュウカラが止まっている。東京から高知に帰ってきてから2年が経つ。久礼野の別荘から永国寺の自宅に帰ってきた。父はずっと久礼野で暮らしているので母と二人で暮らすことになった。自宅に帰ってきてももう昇華学会は来ないだろうと思うし、勤め先が鴨田に変わったので久礼野からは通うのが難しいからである。タナカショクと開文塾のアルバイトは辞めた。今は能茶山交差点南入るの鴨田にある「平成塾」に勤めている。平成塾は中学生それもすぐ近くにある西部中学の生徒ばかりである。生徒数は1年生から3年生まで総勢96名である。僕は英検2級の資格とワープロの技術を持っている。ワープロの技術と言ってもワープロの機械を買うために数日間講習を受けただけである。ワープロの機械の購入と講習は追手前小学校のすぐ南にある「ベスト電器」で行った。講習ではきれいな女性講師が楽しく、充実した授業でローマ字入力の仕方や感熱式のワープロの機械の操作の仕方を教えてくれた。講習の結果ローマ字式の入力でブラインドタッチができるようになり、ワープロの機械が使えるようになった。驚いたことにワープロの機械を購入するのに20万円以上の金がかかった。その結果、財布を逆さまにして振っても埃しか落ちないような有様に。平成塾では主に英数国を教えているがそれぞれの科目を単科で専門の先生が受け持っている。英語は僕と北澤先生。数学は中野先生と田内先生。国語は有澤先生と松浦先生が教えている。塾の経営は有澤先生と松浦先生の2人でしている。僕はまだ常雇ではなく、1コマ2000円のアルバイト講師である。足はホンダスーパーカブ49㏄が乗れなくなってしまったのでまたママチャリを使うことになった。今日は午後6時から中3の授業を受け持っている。今まだ新学期が始まったばかりで高校受験までにはまだ1年ある。永国寺の自宅から平成塾までママチャリを全速力で飛ばして25分はかかる。5時半には塾に着いた。職員室を見ると有澤先生がいつものようにパソコンを操作し、松浦先生が事務を執っている。2人に挨拶をした。有澤先生は僕と同じくらいの年齢でちょっと太った中背の男性で松浦先生は少し僕より年下と思うがステーキでも食べた方がよさそうな痩せた顔色の悪い女性である。教室の掃除を頼まれたので雑巾とバケツを下のトイレから持って来て、掃除をした。教室は2教室である。授業の内容などは任されているが単語を覚えさせるのに画用紙に1語づずつ大きく書いて覚えさせてほしいと注文を付けられている。そこで僕は大橋通のアーケードにある「松浦」という文房具屋で画用紙を買ってきて、画用紙1枚から3枚の単語カードを作って持って来ている。6時前に中山君と森本君が教室に入ってきた。中山君は僕に「水を飲んでもいい?」と尋ねた。女生徒も黒瀬さん、川村さんなど着席し、授業は始まった。教科書は「ニューホライズン」のⅢである。僕の授業は教科書の本文や単語をアメリカ人が吹き込んだカセットテープをカセットデッキで流した後、僕と生徒が本文を音読したり、単語カードで1語ずつ発音と意味を教える。教え終わったら、ワープロで作ってきた小テストをするという流れである。生徒はほとんど追手前以下公立高校が志望校なので教科書中心の授業だが、生徒の中には松本君のように高専を受験する生徒もいるので時々入試用の問題集を使って模擬テストをする。今日の授業も相変わらず生徒が騒ぎ通しで小テストまでほとんど話声が絶えなかった。小テストの採点が終わったが筒井君は全く白紙の状態で教えるのに苦労した。生徒の中には幡多手君のように家訓で英語を勉強してはいけないということになっているという生徒もいる。いやはやなんとも!授業が終わって今日も夜道をママチャリでしゃにむに帰って行く。

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