モッツアレラチーズ2 玖拾漆

朝のうち相変わらず、もたつきながら支払い命令を書いたりしていたが今日は小田垣さんに昼飯を誘われたので昼休みに一緒に烏丸丸太町の食堂に出かけた。とんかつ定食を頬張りながら仕事の話などをした。小田垣さんは年は僕より下だがもう何年も簡裁民事の仕事をしており実務に長けているということだ。最近1ヶ月以上ちょっとした事件を起こしてから裁判所を休んでいた。ちょっとした事件というのは主に前田たばこ店のショーケースを壊したことだが、警察沙汰になるところだったので父も高知から出て来て、鈴木事務局長の訓戒を聞いた。「大体君は軽率なんだよ!・・・・」と鈴木局長は自身の父上が警察官として殉職した話などを引いて公僕の仕事の厳しさを説いていた。父と僕は平身低頭して話を聞いていた。幸い被害届などは出ていなかったので嘆願書を集めて警察沙汰になるのを防いだ。警察沙汰になると首になる。即ち懲戒免職処分の憂き目を見るのである。この際、体調不良もあるので依願退職という方向性も考えられたが、簡裁民事などでも書記官の大槻さんに「しばらく休んで茶でも飲んでたらどうや!」と言われたりしていた。しかし僕は「僕は昇華学会ですし!」と活動を止めなかった。小田垣さんと昼食を済ませ裁判所に帰り、午後の仕事に就いた。同郷の土居判事に支払い命令のハンコをもらいに行った。土居判事には去年亀岡簡裁から京都簡裁の民事に移動して来ていて、執務を取っていた。土居判事は廷吏の御沖さんの紹介で日頃気にかけてもらっていた。土居判事は体調不良で裁判所を休んでいた時、1度紫竹の下宿に来てくれて、「昇華学会で活動していても今の君の姿を見て君と同じ信仰をしようとは誰も思わないだろう」と強く言った。僕は武田打作著の「成年の譜」という書物から「生きて、生きて、生き抜くのだ」というフレーズを引用して、体調不良でも活動を継続することの大切さを力説した。土居判事にハンコをもらって席に帰り、支払い命令や異議申し立ての書類を封筒に入れた。その後、裁判所の仕事を6時過ぎまででおいて帰り支度をした。上田さんがいたら、一緒に帰りたいとことだが上田さんはもう書記官研修所に行ってしまった。一人で河原町通りに出たら、同じ簡裁民事の高橋さんがバス停でバスを待っていた。河原町2条でチンチン電車から降りて、久しぶりに山口君のマンションに歩いて行った。部屋に入れてもらって話をした。最近山口君は僕を嫌ってはいるが割合元気そうにしている。不機嫌そうに部屋に入れてくれた。山口君が最近僕を嫌っているのは僕が体調不良になる前から再三昇華学会の座談会に誘っていたからである。山口君は1度昇華学会の座談会に足を運んでくれたが、相談を持ち掛けた壮年部の幹部が逃げ腰で要領を得なかったので山口君はまるきり昇華学会を信じなくなったのである。山口君は最近河合奈保子のサイン会に出かけて握手をしてもらったりしてミーハーな生活を送っているらしかった。僕はもしかすると体調不良のために裁判所を辞めて、高知に帰ることになるかもしれないと思ったので山口君に借金を返そうと郵便貯金の通帳を渡した。山口君は13万円ほどの残高を見てにんまりとして受け取った。

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