モッツアレラチーズ2 漆拾参

京都ももうそろそろ秋になる。嵐山などの紅葉も来月に入れば見頃になってくるだろう。夏休みに高知に帰っていたが、弟も徳島から帰っていたので2週間以上家族4人の生活ができた。弟はいま徳島大学の2年生である。工学部なので修士課程まで6年間勉強する予定だと言った。工学部の冶金学科で金属の勉強をしているが、特殊鋼金に興味があるそうだ。大学院を卒業すれば会社勤めをするのだろう。僕は弟が大学院に行っている間ぐらい大学にいることになるかもしれない。高知での母や父との久しぶりのやり取りを心温かく回想しながらゆっくりと床から起き上がった。別棟に移ってから買ったテレビを見ながらパンとココアの朝食を済ました。昨日もかなり夜遅くまでマージャンをやっていたので炬燵のテーブルの上に麻雀パイが散乱している。食器を片づけてから麻雀パイを箱に整理してしまった。川北君の部屋を覗くとまだ寝ていた。部屋の本棚にはコンピュータ関係の書籍が数冊並んでいる。「コボル」とか「フォートラン」というプログラム関係の本が目に入る。川北君を起こさずに伊藤君の部屋に麻雀パイを返しに階段を上がった。声をかけたが伊藤君は留守だったので麻雀パイを炬燵の上に置き、部屋から下宿の庭を見たが、伊藤君の車はなかったので車で出かけたのがわかった。伊藤君は日産のサニーに乗っていて、この車がかなり大型の車である。部屋に戻って本と筆記用具をビニール袋に入れて学校に出かけようと下宿を出た。下宿から岩倉駅まで徒歩で10分ぐらいで着くが、気持ちの良い晴れた秋の空に高知にいる時と変わらぬ秋の香りが風と共に漂ってくる。岩倉駅のプラットホームで電車を待っている間に気が変わり、一乗寺の山口君のアパートに寄ることにした。ここ1月ほどは山口君のアパートに行っていないが、最近ずっと体調が悪く予備校も休んでいるようだ。一乗寺の駅について山口君のアパートまで5分ほど歩いた。山口君の部屋は空き室になっていた。近所に住んで居る家主の山住さんを訪ねた。山住さんの話では山口君は2,3日前東山のマンションに引っ越したという。住所を書いたメモと住所までの道筋を簡単に説明してくれた。山口君の新しい住所は東山区の銀閣寺の近くであった。チンチン電車で「東山二条」まで行って、歩いた。20分ほど歩いてメモの住所地に行き着いた。瀬尾マンションという建物の2階の202号室が山口君の新しい住居だった。ドアをノックして声をかけると山口君が出てきた。山口君は少し不機嫌そうに「まあ、あがりや」と言った。部屋は驚くほど片付いていた。ソファー兼用のベッドをソファーにして座った。山口君はお湯を沸かしてネスカフェの「プレジデント」というインスタントコーヒーをミルクなしで入れてくれた。高級そうなステレオ装置がセパレーツで揃っていた。「黒人霊歌」のレコードをプレイヤーに乗せて針を落とした。もの悲しさがあるが力強い素晴らしい曲であった。整った室内にはコーヒーの香りがほんのりと漂い喫茶店さながらの雰囲気であった。最近のお互いの状況などを語り合ったが、住居を変えてから気分は変わったが依然として体調に異変を起こし易く、ずっと予備校は休んでいると言った。山口君は将来的に車に乗りたいらしく、国産の車だけでなく外国の車も紹介したモーター雑誌を見せてくれた。山口君はドイツ車が趣味で「アウディ」や「ベンツ」を細い指をさして示した。僕はアメリカの車で「マーキュリー」や「カマロ」などの車に興味を持った。山口君が昼飯をおごるというので近くの食堂に行った。食堂で山口君は「山掛丼」、僕は卵丼を食べた。勘定は山口君が「おごっちゃおき!」というので山口君持ちで支払った。食事の後食堂の近くの喫茶店に入って、ホットコーヒーを飲み、今はやりの「インベーダー」というテレビゲームをプレイした。山口君は」100円玉を入れて何回も挑戦していたが、毎回すぐインベーダーが迫ってきて、「ドドーン」と画面が爆発で真っ赤になりゲーム終了になるのだった。喫茶店からマンションの部屋に帰り荷物を持って山口宅を辞した。

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