モッツアレラチーズ2 漆拾

もうそろそろサクラの開花する季節。栗の木にはまたまたるりかけす。後期試験も終わって、春休みで高知に帰っている。4月から同志社大学の3回生になるのだが、今年もまた在学浪人として橋本君と一緒に京都大学を受験する。橋本君も早稲田大学の経済学部に通っているのだが、第1志望だった京大への夢が捨てきれず一緒に受験することになった。2人とも大学生活でほとんど受験勉強はできていないので英語や数学など大学の教養課程の勉強だけである。合格可能性はほとんどゼロに近いであろうが、それでも終わるまで受験しなければならないのである。階下で母の声がする、春休みで徳島から帰省している弟と階下に降りた。弟は高校の卒業の時に比島にある中央自動車学校で車の運転免許を取得し、父のお古のホンダのクーペを譲ってもらって乗っている。大学がある徳島まで車で3時間もあれば行けるので週末ちょこちょこ自宅に帰って来ている。徳島ではいい尺八の師匠がいないので高知に帰った時に宝町の山﨑先生のところで首を振らせてもらっている。全く久しぶりで朝食に家族4人がそろった。父は最近絵の買い取り先が数件できて上機嫌だったが、昆布茶を飲みながら単位の取得は大丈夫かと心を射るように老眼鏡を外して僕を見た。僕は「留年することにならんかったらよーおすなー!」と話をはぐらかした。朝食が終わって3階へ上がった。積もる話もあったので弟と話をした。弟は昨年から徳島大学の工学部に通っている。暮らし向きは僕よりはるかに文化的らしい。弟の下宿は賄付きなので食事は昼を学食で摂れば事欠かないし、車があるので万事用は足せるとのことであった。あまりの違いに僕は「ぎょえー」と叫んでしまった。昼過ぎに堀詰の大通りに面したところにある「チャップリン」という軽食喫茶で高知に帰省している勝賀瀬君と会った。喫茶店で2人が注文して運ばれてきた鉄板皿にのってじゅうじゅうと音を立てている焼きそばを食べた。大学生活は勝賀瀬君もアルバイト生活ながら要領よく単位を取るものになっているらしかった。話が終わって、勝賀瀬君はマージャンを中学時代の知り合いと打つので見に来ないかと言った。僕はマージャンの打ち方を知らなかったが他にすることもなかったし、見聞のためについて行った。マージャン壮の待合には中学や高校時代の顔見知りである石川君の他に藤本君や清岡君がいた。どういうつながりで勝賀瀬君と知り合ったかは知らないが石川君の共通の知り合いであろうと思った。マージャン壮の卓に2組に分かれて着いた。僕は勝賀瀬君の横に座って、競技の進展を見ていた。同じ卓に藤本君や清岡君が競っていた。牌をかき混ぜて並べて東場の藤本君は捨て牌を横に向けておいた。「ダブルリーチ、嫌らしい、嫌、嫌」と言いながら煙草をや横ぐわえにして煙を燻らせた。ゲームが進行するにつれてマージャンの打ち方が呑み込めてきた。手の内で役を作るかリーチを掛けて上がるということがわかってきた。お金のかかった掛麻雀なのでテンピンというレートについては分からなかったが緊張感のあるゲームであった。ゲーム後勝賀瀬君はプラス6で少額のお金を受け取っていた。マージャン壮を出て勝賀瀬君と一緒に大橋通の喫茶店「スプーン」で話をしていた。勝賀瀬君はマージャンではいかさまがつきものだと言った。もちろん先ほどのゲームを指しているのだろう。だが後ろで見ていても僕にはどういう風にいかさまが行われたかさっぱりわからなかった。喫茶店の前で勝賀瀬君と別れて永国寺の自宅に帰った。もう午後7時を回っていた。

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