モッツアレラチーズ2 陸拾肆

夏ですなー。みーん、みーんと蝉が鳴いている。栗の木には今年も変わらずるりかけす。京都から帰省して高知での夏休みもだらけた毎日である。弟は土佐塾の夏期講習に出かけた。遅い朝食を階下で摂った。夏休みの課題のレポートを作ったりしなければならないが、憲法と労働法、英語とドイツ語などのテキストしか高知に持って帰ってきていない。勉強が手につかないので大阪から帰省している勝賀瀬君に連絡して喫茶店で話をすることになった。大橋通のショッパーズプラザ高知大橋通店の直ぐ西裏にある「スプーン」という喫茶店で午後1時に待ち合わせをした。勝賀瀬君は大阪商科大学の2回生である。大阪での学生生活の様子や付き合いのある人の話を聞いた。今住んでいるアパートは西成区の河内という所にあり、たいそう柄が悪いという。大阪の学生の間で最近流行っている服装はバギーというパンタロン風のズボンにドレスシャツで髪型はパーマをかけた女性のような長髪だという。服装についてニュートラッドという最近の流行についての話を聞いた。中学時代の剣道部と同じで要領よく授業をさぼって単位を取ることばかり考えているらしい。僕が少しは同志社でで英語を勉強しているというとそれなら経営学の英語のプリントを読んでレポートを書いてくれと言っていた。取り留めもない大学生生活の話も尽きて喫茶店を出た。勝賀瀬君は仲間と雀荘でマージャンを打つというので付いて行こうかと思ったが、マージャンの打ち方を知らないし、二浪している相模町の山口君のところに行きたかったので喫茶店前で別れた。自転車に乗って相模町に行った。戸口で声をかけると山口君が2階から降りてきた。「まあ、あがれや!」と言われて2階の山口君の部屋に入った。部屋に入るとコーヒーの香りがほんのりとした。山口君との話は受験の話となった。僕は既に同志社大学に入学しているが、山口君は九州大学の医学部か東京大学の理学部に行きたいという話を聞かされると何となく受験に気持を煽られる思いだった。同志社大学の法学部からは司法試験の合格者もごく僅かだし、法曹への道は開けていないに等しいと頭が在学浪人に切り替わっていった。山口君は昼飯を食べていなかったので食堂に出前を頼むことになったが、僕にも食えと言って天丼を2人前注文した。天丼を食べながら受験のことや最近読んだ哲学書の話などをした。山口君はクラシック音楽の微妙な音調を聞き分けるためにレコードプレーヤとかアンプ、スピーカーなどの高級な機器の話を音楽雑誌の写真を見せながらしてくれた。僕は京都の下宿でラジカセを使って歌謡曲などを聞いていたので全く別世界の話だったが、高級な機器で音楽を聴くとたとえ歌謡曲でもいい音で聞けると知っていい機器が欲しいなあと心密かに思った。山口君と話をして在学浪人しようという心の重荷がのしかかってきた。話を終えて、山口君と二人同じく自宅で2浪している北本町の岡崎君の家に行った。家の前で声をかけると岡崎君は下がパジャマのスタイルで出てきた。「どうしゆう!」と山口君に声を掛けた。話がまとまり、山口君が日ごろ行きつけの「ぶどうの木」という喫茶店に行くことになった。3人でぶらぶら歩いて喫茶店に行った。「ぶどうの木」という喫茶店は高知大丸の直ぐ西裏にあった。ラテン系の音楽が流れる喫茶店であった。静かな店内にラテンの上品な音楽が流れており、コーヒー豆やミルなども置いていた。受験の話や3人の全く環境の違うちぐはぐな話をした。喫茶店を出て山口君と岡崎君は「片桐」書店で本を見るということで僕は別れて家に帰った。家に帰って3階に上がると弟が帰宅していた。弟は7月に尺八の都山流師範の資格を取っていた。弟は 額に入った免状を指して尺八を教えることができるようになったと言った。弟は東京写真大で写真を勉強するか徳島大の工学部に行って金属の技能を覚えたいらしい。部屋で机に座って労働法のテキストをぱらぱらと捲っていると父が帰ってきて、下で母の夕飯の支度ができたという声が聞こえた。 

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