モッツアレラチーズ2 陸拾参

前期試験も終わって夏休みに入った。休みに入ったと言ってもろくに授業に出ていないので特に生活に変化があるわけでもない。しかし、両親は僕の行状を存知していないので帰省することはできる。前期試験は準備不足で結局4科目しか受験できなかった。休みに入って京都に居てもすることもなかったので高知に帰ることにした。京都駅から午前9:10分の新幹線に乗って岡山まで行き、岡山から普通列車で宇野へ、宇野から高松まで連絡船、高松から特急南風に乗って高知に着いたのは午後6時前であった。駅前のタクシー乗り場でタクシーに乗って永国寺町の自宅へ帰った。4か月ぶりで高知の自宅は懐かしかったが、京都で自堕落な生活をしているので家族に肩身が狭い思いだった。旅行鞄を持って玄関から「ただいまー」と元気よく声を掛けた。母がニコニコしながら出て来て、「疲れたでしょう。すぐ夕飯の支度ができるから」と言った。3階に上がって、鞄を置いて弟に挨拶をした。「京都はどうで!」「盆地やき夏はすごう暑そうやな!もう受ける大学は決まったかえ!」弟は机を前にして椅子に座って尺八の時使うセンスで顔を扇ぎながら徳島大学工学部の赤本を読んでいた。弟一緒に階下に降りて食卓に着こうとすると玄関口の電話が鳴った。石川君だった。「急なことやけんど、勝賀瀬も高知に帰っちゅうき中学の時の同窓会にこんかえ!7:00から「ちゃんこの早川」でやるき」

と言われた。母に事情を話して夕飯をキャンセルし、店の場所は高知大丸の近くだと知っていたので自転車で出かけた。店に入って店員に城北中の同窓会はどこでやっているかと尋ねると部屋に案内してくれた。部屋に入ると石川君にまあここに座れと声を掛けられた。勝賀瀬君や若江さん、細川さんなど中3の時の同級生の顔ぶれが見えた。宴会の席で酒を飲むのはこれが初めてだった。料理は水炊きの鍋だった。清酒やビールなどを酌み交わしながら積もる話をした。勝賀瀬君は大阪商大、石川君は日大に現役で入っていたが、就職している者など宴会慣れした様子で盃を持って皆の御機嫌を伺っていた。僕は酒を飲んでいい気になって同志社の自慢話や分かりもしない哲学的な理屈を並べ立てたりした。また、宴会でどうしていいかわからなかったので注がれるままに酒を飲み水炊きを突いていると、吉永さんから「あんた!それでも高知人かえ!」と叱責された。水炊きの後を雑炊でしめ同窓会はお開きとなった。店を出て何人かの同級生は帰ったが、勝賀瀬君、石川君、若江さん、細川さんなどと一緒にダンスのできる飲み屋などをはしごした。石川君はダンスホールで東京で覚えたダンスを披露していたがのりが悪く様になっていなかった。そのうち僕と石川君と勝賀瀬君と細川さんの4人だけになった。小さなスナックに入り意味深な話をしていたが、男3人に女1人なので細川さんは圧迫感を感じたらしく先に店を出た。3人で更に話をしていたが、話題も尽き店を出た。もう10時を回っていたので家に連絡をしなければと僕は急いていた。僕は2人に断って公衆電話から家に遅くなるとの電話を入れた。薄暗いネオン街を徘徊していたが、石川君と勝賀瀬君の話がまとまり、3人で堀詰の花街に消えた。

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