モッツアレラチーズ2 弐拾玖

追手前高校 1年9ホーム。高知新聞の号外に掲載されている公立高校の入試の合格発表で追手前高校に合格していることを知ってから帯屋町の学生服の小島で追手前高校の制服を買い揃え、入学式やオリエンテーションを終え、高校に通い出した。高校生活は表向き明るく普通だが陰には大きな困難を抱えていた。大きな困難とは知る人ぞ知る「傷つくセックス地獄」である。教室は土佐女子高校と隣り合う西南側の塀際にある駐輪場からコの字型の校舎の棟の2階の一番西にあった。クラスは全員で44人である。9ホームには高野君や矢野君など中学時代の同級生の顔もあった。クラスの担任の重松先生が、入学直後にあった実力テストの答案用紙と席次と講評を書いた紙を配っていた。重松先生は英語が担当の29歳の子持ちだが年に見えないキュートな女性である。答案と講評を受け取った。数学94点、英語41点。席次425人中50番。英語の点が低いので予想外に下の席次だが、クラスでは10番以内なのでこんなもんかと思った。後、「50番」という数字が野球の王選手の実家のラーメン屋と同じだなあなどと溜息をついた。重松先生は実力テストの英語の成績が全体的に低く、中学英語の知識の復習を必要とするが高校の1年生の授業の中でも出てくるのでこれから1年しっかり勉強してほしいと言った。高校の英語はリーダーとグラマーに教科書が分かれており、重松先生の授業では他に「テーブル式英語便覧」という文法の参考書と副読本「黒馬物語」を購入させられていた。実力テストの返却が終わって、2時限目は有岡先生の数学Ⅰの授業へと進んだ。高校の数学は1年生、2年生、3年生とそれぞれ数Ⅰ、数Ⅱ、数Ⅲを勉強することになっている。有岡先生は中学の1年の時の同級生有岡君のお父さんであった。有岡先生はお札の顔になりそうな昔風の端正な顔立ちをした先生で「すっなわち!」と独特のアクセントで説得力ある話をした。有岡先生の授業では数研出版の教科書数Ⅰの他に同じ数研出版の「数学Ⅰ メジアン」という問題集を使う他、旺文社の本部均著「数学Ⅰの研究」を参考書として使うように指示があった。今勉強しているところは式の計算の因数分解のところだが、中学の時やったのとは比較にならないほど複雑なもので教科書の例題や練習問題の他に問題集や参考書の問題を演習しているとこのままでは永遠に因数分解のところばかりやっているのではと思うほどであった。5時限目山部先生の地学の授業が終わって部室に向かった。高校でもこちらから剣道部に入部していた。剣道部の部室は正門とは別にある東の門の近くにあるうらぶれた長屋風の建物の1室であった。部室の中へ入ると薄暗く裸電球に照れされて数人の男のぶよぶよした体が目に入った。中学時代とはまた違った強かろう男の体臭が香った。剣道部に登録している部員は18人ほどいたが、実際に現在稽古をしているのは僕を含めて11人だった。部室で稽古着に着替えて体育館へ向かった。体育館は部室から言えば北側にある学校食堂のさらに北に位置している。体育館では剣道部の他にも柔道部やバスケット、バレー部などが練習している。準備運動が済むころには剣道部を率いている西野先生が部員の前に立った。西野先生は若き日に全国を牟田高惇のように武者修行をしたそうな。「高知の悟郎」として名が通っていると謂われる剣道7段の壮年剣士である。西野先生は新しく入部した1年生も実力次第で大会での試合に出れる旨の話しをした。この日の稽古では竹井に押しまくられ、「がいな奴やねや!」と思いながら、いなしかたに考えを巡らした。稽古が終わって、部室で着替えて駐輪場に着くともう6:00を回っていた。

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