モッツアレラチーズ2 弐拾伍

外ではちらちら雪が舞っている。庭の栗の木もほんのりと雪化粧。2月15日の高知高専の入学試験までもう1ヶ月を切っている。今日父に言われて中水道にあるお寺に行くことになった。父がお寺の住職に高知高専の受験合格のご祈念を頼んでくれるということで僕も一言挨拶をしに行くこととなったのである。駐車場にあるホンダのクーペはフロントガラスが雪で凍りついていた。台所で湯を沸かして、フロントガラスにかけて氷を溶かしタオルでぬぐい取った。出発するまで30分ほど時間がかかり、父は運転席で、はーはー言っていた。10分ほどで中水道の通りから少し北へ入ったお寺の駐車場に車を止めた。お寺の門から入って庭のところにある貯め水で手を清め、玄関の受付のところで父が中に声をかけた。住職の奥さんが出てきたので父は奥さんにご祈念のお願いのことを話し、ご供養を渡した。寺の本堂に入ると僕と同じ理由で参詣しているらしい親子連れが何人かいた。しばらくして奥から住職が現れた。住職はやおら僕たちに向かって、「最近は信心も弱く、あれもくれー、これもくれーで感謝の念も全然ない。これではねえ。ご本尊様は仏様なのに」と言い放つと奥へと帰っていった。僕は挨拶もできず、一礼をしただけであった。すぐに奥さんが出てきて、ご本尊様にお供えしてある飴を中学生たちにしんぜようと言った。玄関の受付の横で飴をもらおう待ってていると、信徒の一人が住職に信仰上のことで質問をしているようであった。信徒の質問に対して住職は何か短い言葉を話しかけていたが、その人は要領を得ないようで「はあ…」と考え込んでいた。これを見て住職は2度は言わんよという感じで、「わからんかねえ、嚙んで含めるように言いゆうに、勘取りが悪いねえ」というと受付のところから奥へ帰っていった。僕は奥さんに飴をもらうとそくさくと父の待つ駐車場へと急いだ。家へ帰って、もう高知高専の受験まで1月ないので自由時間は全て受験勉強に充てることにした。とはいえあまり気乗りはしない。誘われるとすぐにお好み焼きを食べに行ったりしているのである。高校受験に関してこれまでにしてきたことと言えば、授業の復習は中間・期末のテストの前にまとめてしていただけだし、あと教科書外の範囲ということで学校の実力テストや綜芸塾の模擬テストの問題、高知高専の過去5年間の入試問題などで分からないところを受験研究社の参考書を使って調べたりするだけであった。実際3年生になってから成績は下がる一方で手元にある綜芸塾の最後の模擬テストを見ても、総合点365点席次は410人中65位ランク外。同じクラスでは松山の秀才安芸君がなんと1位、貴志君が7位、森下君が8位、天野君が13位、谷君が19位などでランクインしていた。しかしまだ高専は合格圏内になっていた。もう受験までやることは過去五年間の高専の入試問題を解いてわからないところがないようにするだけであった。後は住職の津良木ご祈念を期待するしかない。夕飯を家族4人で囲んで母のとっておきの卵焼きを食べながら、テレビに映っているコント55号のギャグを見ていた。

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