モッツアレラチーズ2 拾玖

今日は高校の進学相談があるという事で職員室の前に並ん相談を受ける順番を待っている。新学期からの所属クラスである3年3ホームは2年3ホームからの粗持ち上がりである。粗というのは出入転校生もいるからである。担任の先生は新しく大平先生になることが決まっているので、今日も大平先生が相談に乗ってくれる。大平先生は音楽が専門で県内でも有数のクラリネットの奏者として知られている。前の順番の人の相談が終わったので、職員室の中に入って大平先生の机の前の椅子に腰を掛けた。先生は志望校を書いてあるカードを出してきた。第1志望は国立の高知高専、第2志望は県立の追手前高校で自分で書き込んだものだが、第3志望のところに高知農業の畜産科と書いてある。「第2志望までは書いた覚えがあるのでわかるんですが、この第3志望の農業の畜産科というのはなんですか?」と尋ねると、先生は「僕が勝手に考えたがよ。追手前は目をつぶっちょっても通るろうけんど、もしもということがあるき。農業で養豚もええでえ」と事も無げに言った。僕が農業で養豚?プライバシーの侵害か!学校ぐるみの犯罪か!世の中の暗部か!と不吉な陰のイメージが浮かんだが、将来の伏線というわけではないだろう思ったので、「追手前には通るように頑張ります。」とだけ答えた。相談が終わったので部室に向かった。まだ春休みで剣道部の新体制も発足していないが、部室には主将になる予定の春日がいた。春日に進学相談での話をすると「浦成りみたいにできるやつが農業で養豚!」と暗い表情で答えた。言葉を継ぐのが大変だったが、「でもまあ落ちたらのことだから」とだけ言っておいた。部室を出て自転車置き場から自転車に乗り家に帰った。家に帰って3階の部屋に上がると弟が新学期から使う教科書や問題集をぺらぺらと捲って眺めていた。ちょっと見せてもらったが公立の中学とは比較にならないほど高度な内容に思えた。進学相談で大平先生に言われた事が頭を過ぎった。「何とかしないと」と独り言を呟くと弟は怪訝な顔をしていた。お昼に弟と父と3人でお多福食堂の出前のうどんを食べた。昼食を終えてからずっと牟田高惇さんの「諸国廻歴日録」を読んでいた。4時半ごろになって昇華学会の森崎さんが2年の西森君と一緒に座談会に出席しないかと誘いに来た。再三強く断っていたことと剣道部の西森君も一緒に誘いに来ていたので断り切れず、折れて出席しなければならなくなった。夜の7時から洞が島の森崎さんのお宅にてとのことだった。永国寺町から洞が島までは距離があまりないので徒歩で行った。森崎宅を伺うと玄関にたくさん靴が脱いであった。10畳ほどの部屋に10人以上の人が集まっていた。若い青年部員の人が音頭を取って会が始まった。最初に青年部員の人がご本尊様を背にして扇を持って指揮を執り学会歌を歌った。歌を歌って熱気のある中で会長の武田代咲の指導とか信仰体験、教学試験の話があった。昇華学会の仏法の教学試験では任用試験、助師、講師、助教授、教授とレベルによって試験が分かれており、帰りに、昇華学会に入会して任用試験を受けてみないかという話をされたが、固く断った。会合に参加した僕の印象では昇華学会の布教は日蓮法華宗の布教とは似て非なるものであった。会合から帰って、父にこの話をすると「昇華学会に入会するのはやめた方がいいよ。正しい信仰やないき。」ときっぱり何回でも断った方がいいといわれた。

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